先日私はこんなツイートをしました。
【少年野球】
「野球を楽しむ」これには賛成です。しかし、人間性を豊かにするには、
子どもたちの喜怒哀楽全てを引き出したいと考えます。嬉し泣きや悔し泣きができるような環境は、「楽しむ」だけでは引き出せません。
— まっちー@少年野球コーチしたくて脱サラした32歳 (@Smatch30) October 29, 2021
近年の少年野球って「野球は楽しければ、それでオーケー!」っていう風潮が飛躍しすぎてる気がします。
しかし、個人的に「楽しもう!」一辺倒って、どうかと思うんです。
その理由が、先ほどのツイートに集約されてます。
ということで今回は、少年野球指導者の方や親御さんの
近頃の野球って…
近頃のジュニア野球界、なんか変だよね…
厳しすぎるのはダメだけど、甘すぎるのもダメだろ…
とはいえ、どうアプローチすればいいんだろ?
といった、モヤっとした悩みや疑問の解決に役立つ考えを、お伝えしていきます。
楽しさだけを追い求める弊害
若い人たちと接していて、
「最近の若い奴らって、表情が無いよな。」
「リアクションが薄いんだよな。」
「何考えてんのか、よく分からない。」
「なんか冷(醒)めてるよな。」
って感じることありませんか?
実際、感情表現が乏しい人、結構な数いるな~と私も感じます。
原因
感情表現が乏しい大人たちって、なぜそうなったかといえば、幼少期の過ごし方に起因する可能性があります。
で、野球に楽しさ(だけ)を追求する風潮も、感情表現を乏しくさせる一因になるんです。
楽しさは単なる1要素
喜怒哀楽という四字熟語がありますよね。
この言葉通りで、楽しさって「喜怒哀楽」の4要素のうち、1要素に過ぎないんです。
喜ばない、怒らない、悲しまない、そんな人間、ほぼいませんよね?
ロボットや人造人間じゃあるまいし。笑
「怒り」「悲しみ」も時には、役に立つ
みなさんは、子どものケンカってどう思いますか?
全面的ではありませんが、私は「アリだな」と思うんです。
今は学校でも地域でも、大人が子ども同士のケンカ=トラブルとみなして忌み嫌う傾向にあります。
でも、結局子ども同士のケンカって
ケンカの後
・後で、本人たちが後悔→反省する
・自然と仲直りする
・なにかと考えるきっかけになる
「怒りは無謀をもって始まり、後悔をもって終わる」ということわざ通り、ケンカを通して精神的に学ぶんです。
「アンガーマネジメント」みたいなセミナーは、必要ありません。
そもそも学校とか、習い事や遊び場って、そういうのを経験する場だと思うんですけどね。
ケンカできる場が、減っている気がします。
怒りや悲しみは、活力の源にもなる
野球でも、負けたり結果が出なければ悔しくなり、時には涙が出ることもあるでしょう。*私もよく泣いてました。
時には、思い通りにいかないせいで、自分や周囲に対して腹が立つこともあるでしょう。
そんなときがあっても良いじゃないですか、人間なんだもの。
で、感情が大きく動いてるときに行う練習って、けっこう集中できるんですよね。
本番=試合は平常心が良いと思います。
でも練習は、喜怒哀楽を元気よく出していく、それだけで強化になるんじゃないでしょうか。
涙を流せるほどの情動が人間性を育む
話は変わりますが、味覚って、子どもの間に発達するそうです。
いくら「栄養価が高いから」といっても、お子さんにサプリメントばかり飲ませていたら、食事を楽しめなくなると思います。
そして、一生食事を楽しめない人間になる可能性が出てくるということです。
食事を楽しめないのって、地獄ですよね。
私は耐えられません。笑
「人間性」も味覚と同様に、子どもの頃に大きく発達します。
子どもたちに対してできることとして、
発達=成長する機会として「怒ったり、悲しんだりする=苦味や渋味」を味わうきっかけを、作っていきたいですね。
あわせて読んでいただきたい
私自身、コーチとして必要な時には強い口調で叱る、緊張感を持たせるといったことを、意図的に行っています。
こちらの記事にて詳述しました。
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【少年野球】「昭和かよ」と言われようが、私が子どもたちを叱る理由
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