今回は、少年野球をやっている選手や指導者の
肘のケガ・痛みってどうやって防げばいいの?
自分の投球フォーム・動作に問題はないか?
といった悩みの解決に役立つ記事です。
結論として、「それやっちゃうと、遅かれ早かれ肘を痛めるぞ」という2つのパターンがあります。
他にもリスクはあるかもしれませんが、私の実体験から自信をもって紹介できるのは、以下の2パターンです。
そのパターンを避ける方法も併せてお伝えします。
それを実践することで、
肘を痛めないために
・痛みや故障リスクを軽減させられる*0リスクにはできません
・より良い投球や送球ができる可能性が、高まる*絶対ではありません
といったメリットがあります。
良かったら、ご参照ください。
肘を痛めるパターン①:肘抜き
肘を痛める典型的なフォームについて、画像を交えてお伝えします。
*撮影の都合上、左右反転してしまってますがご了承ください。笑
まずは、【肘抜き】についてです。
これが肘抜き
投げる側の肘が、手より高い位置にありますよね。
この状態から投球や送球動作に入ると、肘にだけ負荷がかかるんです。
痛めないフォームとしてオススメなのは、手から抜く
では、肘だけに負荷をかけないフォームとは?
その答えが、【手から抜く】ことです。
それがこちら!
ポイントは、
【手から抜く】には
・肘より手が上にくること
・ボールを後ろ(ピッチャーなら2塁ベースやセンター方向)に見せるイメージ*なんとなくでOK
「これで投げれるの?」と思う人もいるでしょうが、結論:投げれます!
いわゆる【アーム投げ】ってやつです。
というか、私は投球も送球もいま現在こうやって投げてます!
ひじを痛めるパターン②:手を、つむじ=後頭部にくっつける
肘を痛めがちなパターンの2つ目です。
もしかしたら今でも、こうやって教えている指導者の方がいるかもしれません。
がしかし、これやると、のちのち高確率で肘を痛めます。
というフォームがこちらです。
過去には「親指をつむじにくっつけろ!」と教える指導者がいましたが、いまだにいるかもしれません。
そんな人は、ご自身でやってみると良いです。
肘だけ、やたらキツイと感じるはず。
痛めないフォームとしてオススメなのは、約90度をつくること!
では、どうすれば良いのか?
オススメなのが、(約)90度の角度をつくることです。
ゼッタイに90度、というわけではありません。
目的は、肘に負荷をかけ過ぎないことなので、角度が多少狭くても広くてもOKです。
ここからゼロポジションを使って投げることが、私にとって最も肩・肘のケガを防げて、投げられるフォームと認識しています。
ゼロポジションについての記事は、こちらです。
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野球少年の肩を守る!ゼロポジションとは?
続きを見る
筆者自身も肘を痛めた過去アリ
なぜここまで自信をもって最も肩・肘のケガを防げて、投げられるフォームとまで断言できるのか?
きっかけは、私自身の高校時代に肘を痛めたことにあります。
新チームとなって初の大会に出場した高校2年生の8月。
フォームの悪さが原因で、既にズキズキしていた肘の痛みをひた隠し、8番ショートでスタメン出場しました。
1回表の開始前。
投球練習が終わり、キャッチャーが2塁へ送球し、ボール回しが始まります。
ここで私の選手生命は、終わりを迎えたんです。
私(=ショート)は、サードから受けたボールをセカンドに投げようとしました。
しかし、限界だった私の肘は激痛を通り越し、指先の感覚がありません。
それでもこらえ、目一杯腕を振ると、受け手のセカンドの選手が上空を眺めているではありませんか。
感覚を失った私の指は、途中でボールを放してしまったらしく、真上のお空に向かって投げてしまったんです。
味方が相手の先頭バッターを打ち取った直後、私は後輩と強制交代。
事実上の選手生命は、ここで絶たれました。
当時、痛まないフォームを探した結果
痛めた原因は、当時の私のフォームにありました。
いま振り返れば、あのフォームはヤバかったです。笑
上記のパターン①②両方とも当てはまってましたから。
とはいっても、当時の私にも身の周りの指導者も原因なんて分からないし、誰も教えてくれません。
近所の整形外科にいっても、何の役にも立ちません。
それでも野球を続けるために、痛まないフォームを探さなければ!
ということで、誰に聞くでもなく、肩甲骨・肩・肘・手に均等に分散できるフォームを探し、自分なりにたどり着きました!
そのフォームが、いわゆる【アーム投げ】でした。
「これなら大して痛くないぞ」そう思い、意気揚々とキャッチボールを再開しました。
すると、監督から




迷いましたが、痛いのは嫌だったので監督の話を無視してアーム投げで高校生活を全う。
その結果見放され、新チーム時にもらった背番号6を手放し、最後の夏は1塁コーチャーで終えました。
でも、こうする他なかったんです。
約15年前に否定された【アーム投げ】が、今ではむしろ推奨されている
私の【アーム投げ】が「野球選手の投げ方じゃない」と否定されたのが15年前。
今ではむしろ推奨され、名だたる選手たちが実際に【アーム投げ】です。
以下、実際に【アーム投げ】で投げている選手を紹介します。*敬称略
アーム投げの野球選手
日本人だと、
山本由伸(オリックス)
黒田博樹(元広島など)
現役メジャーリーガーに至っては、
アロルディス・チャップマン(ヤンキース)
ジャスティン・バーランダー(アストロズ)
ジェイコブ・デグロム(メッツ)
トレバー・バウアー(ドジャース)
野手でも
アンドレルトン・シモンズ(ツインズ)
カッコ内は、2021年所属チーム
他にも、挙げきれないほど多くの選手が、投手野手問わず、アーム投げでひじの故障歴が無いまま、成績を残し続けているんです。*故障者リストに入ることがあっても、肩や肘以外の故障であることがほとんどです
あの大谷翔平選手も、2018年のトミージョン手術後、肘抜きのフォームから変えたことが、報道されていましたよね。*リンクは、日本経済新聞
【アーム投げ】ではありませんが、寄せている感じです。
まとめ
今回のポイント
・肘を痛めるフォームのパターンは、大きく2つ
・1つ目は、肘抜き
・2つ目は、手を頭につけること
・2パターンを防ぐフォーム=【アーム投げ】
・現役で故障が少なく好成績を挙げている選手の多くが、【アーム投げ】