先日私はこんなツイートをしました。
「少年野球でバットに¥40,000近くかかるのってどうなのかな…」と思います。
「お金でヒットを買う」という人もいますが、それはおじさん達の趣味=草野球でいい。
これから大きく成長する子どもたちに「軽く振っても当たれば恐ろしく飛ぶ」ってのは覚えさせたくない。
*かなり個人的な意見です— まっちー@少年野球コーチしたくて脱サラした32歳 (@Smatch30) March 13, 2021
かなり個人的な意見ではありますが、多くの方から賛同をもらいました。
高反発バットに疑問を抱いているのは、私だけじゃないんですよね。
でも、本当に思うんです。
高反発の複合バットなんて使ってたら、日本のジュニア世代の野球は、どんどんダメになっていくぞ、と。
今回は、高反発バット=複合バットを徹底的にこき下ろします。
高反発バットは小中学生にとって、害はあっても一利なし
結論、『ギガ〇ング』『ビ〇ンドマックス』などの高反発バットは、害はあっても良いことは何一つないと言っていいです。
高反発バットの害
・とにかく高額
・軽く振る悪癖がつきやすい
・バットが重過ぎてフォームを崩す可能性もある
このように高反発バットには、害しか感じません。
こんなこと言うと、「いや、打球を遠くに飛ばせるから良いじゃん」と反論されそうですが、それはバットの性能で飛ばしてるだけで、野球技術は向上しません。
投手や守備にも悪影響
高反発バットを使うと、それだけで相手投手は圧倒的に不利になります。
打球速度が上がり、飛距離が増しますからね。
となれば、必然的に球数も守備時間も増えて、精神的にツラい場面が増えます。
世間では、「ジュニア世代のカラダを守ろう」とか言ってますよね?
守るための施策として球数制限とか採り入れてますが、ハッキリ言って効果はいまひとつです。
本当にカラダ(主にピッチャー)を守りたいなら、各連盟は高反発バットを廃止すりゃあ良いんですよ。
実際、高校野球では高反発バットを廃止する方向に進んでいます。
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「飛ばないバット」導入が、必ず日本野球界に好影響をもたらす理由
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高反発バットでは、バッターは育たない
「軽く振っても、当たれば飛ぶんだから、軽く振ってこい!」
少年野球の現場でよく聞かれるアドバイスです。
アドバイスされた選手の手には、『ギガ〇ング』『ブラ〇クキャノン』などの高反発バット。
選手=小中学生の将来を考えたとき、軽く振るだけで良いんですかね?
強く振る/しっかり振ることを覚えてほしいと思うのは、私だけでしょうか。
「ビ〇ンド・マッ〇ス」はオッサンに使わせとけ
今は、なんですか?
ビヨ〇ド・マ〇クス・レガシー?なるバットが出回ってるらしいじゃないですか。
そのバット、芯に当たらなくても飛ぶのが、特徴らしいじゃないですか。*なにそれ?笑
で、お値段なんと、税込み¥49,500?!
くっそ高過ぎますって!笑
そんなバットは、草野球で腰の悪いオッサン達が趣味で使っときゃいいんですよ。
改めて、高反発バットはココがダメ
・軽く振っても、当たれば飛んでく
・芯から外れても、飛んでく
こんなバット使ってたら、子どもは育ちません。
子どもは高反発が好き
やすぞうさんという人が運営している「少年野球コーチ奮闘日記」というブログがあります。
そのブログ内の記事の1つが、高反発バットに関する話題です。
記事の中で、やすぞうさんの息子さんが高反発バットを使うことへの「否定→許容→後悔(?)」という心情の変化が書かれています。
お子さんは、いちど高反発バットを使えば気に入って手放せなくなるんです。
そりゃそうですよね。
軽く振っても、当たれば「バビューン!」って飛んでいくんだもの。
気持ちいいのは分かります。
そこで大人(親、指導者)の出番です。
子どもたちの将来を考えるなら、強く振る、強い打球を飛ばしたくなるように仕向けていきましょう!
低反発バットで飛ばす努力をしよう
当てただけでは飛ばない低反発バットを使って、
もっと強い打球を!
もっと遠くに打球を!
そう思って打撃に磨きをかければ、小中学生たちは将来的に打撃力が大きく向上するはずです。
実際、アメリカや南米諸国では、こうやってバッターを育てています。
代表格が、ベネズエラ出身のホセ・アルトゥーベ選手。
アストロズの主力であり、首位打者3回獲得しています。
また、身長167センチと小柄ですが、2019年には年間31本塁打を放り込んでいる「小さな大打者」です。
身長は別として、日本からも、こんな大打者がどんどん現れてほしいですね。
日本は高校生世代から追い越される
夏の甲子園で活躍する高校生たち。
観ていて「すごいな~」と思いますよね。
甲子園での戦いが終わったスター選手たちは、直後の秋にU-18日本代表となって国際大会に出場しています。
その結果はどうかというと、U-18日本代表は毎年優勝を逃し、近年は上位進出も難しくなっているんです。
参考サイト:野球日本代表U-18
その理由の一つが「打てない」ことです。
夏の甲子園では、高反発バットでバカスカ打っているスター高校生たちが、木製バットを使う国際舞台では、途端に打てなくなります。
一方で、「メジャーリーガーの卵」である同世代の他国の選手たちは荒くても力強いスイング。
諸外国では低反発バットが一般的
そもそも南米諸国では、幼少期からボールは硬式、バットは木製を使うのが当たり前の環境です。
しかも、
・フォームはめちゃくちゃ
・試合をやっても三振ばかり
そんな子どもばかり。
しかし、現地の指導者たちは
・「その調子!」
・「思い切りフルスイングしよう!」
と言うばかり。
以上の環境で、子どもたちは「どうすれば当たるかな?飛ぶかな?」と考えながら強く振り続けます。
すると、どうなるか?
カラダの成長とともにスイングスピードがメキメキと伸びます。
また、アメリカの学生野球は、木製バットと同じ反発係数(つまり低反発)の金属バットが使われているんです。
この動きは日本でも広がりをみせていて、低反発バットを採り入れた大会が始まっています。
参考サイト:スポーツブル「(スポーツ好奇心)独自ルールでリーグ戦 もう一つの高校野球?」
バットに頼らないバッター、それが本物の強打者(サムライ)
空振りしただけなのに「ゾクッ」とするバッターっていますよね?
このバッターヤバいな!すごいな!
雰囲気で周囲を圧倒できるサムライのような強打者、憧れます。
このサムライのようなバッターが、いずれプロやメジャーの舞台に立つんです。
周囲を圧倒できる雰囲気って、高反発バットで軽く当ててるような中からは生まれません。
サムライなら、木や低反発でかっ飛ばせ!
まとめ
今回のポイント
・高反発バットは小中学生にとって、害はあっても一利なし
・高反発バットでは、バッターは育たない
・低反発バットで飛ばす努力をしよう
・バットに頼らないバッターが本物の強打者
今回は以上です。