少年野球に携わるみなさんへ。
ゼロポジションって、ご存知ですか?
今回は、
ゼロポジション、よく分かんない
ゼロポジション、なんとなく知ってるけど…
という方の役に立つ記事です。
結論として、指導者の方は「ゼロポジションを覚えておくべきです」ということです。
ゼロポジションとは?
ゼロポジションの定義は、肩甲棘と上腕骨がほぼ一直線になる肢位=ポジションだそうです。
なんだかよく分かりませんよね?笑
もう少し表現を噛み砕くと、肩にかかる負担が均等に分散されるポジションのことを指します。
「もっと具体的に知りたい」という方は、理学療法士:井上健太さんのnote記事が、図解入りで分かりやすいです。
ゼロポジションがなぜ有効なのか?
ゼロポジションをとることで、肩の筋肉が均等に配列される=肩を安定させることができます。
ゼロポジションのメリット
・肩にかかる負担が減る=肩のケガから守る
・シンプルに、投げやすくなる
シンプルではありますが、「長く」「高みを目指し続ける」ために不可欠といっても過言ではないのが、ゼロポジションなんです。
どうやって知ったのか?
2021年11月に行われた、JSPO公認「軟式野球コーチ1」の講習があり、その中でゼロポジションに関する講義も行われました。
講師は、なんと!新潟医療福祉大学野球部の鵜瀬亮一監督(下の画像の左)と、佐藤和也総監督(同右)、アシスタントは野球部レギュラー部員という豪華な布陣!
とっても分かりやすく教えていただきました。
今(33歳)からでも入学=入部して、野球を学びなおしたいくらいです。
講習の詳細は、下の記事をご覧ください。
-
-
【2022年版】今後の少年野球・学童野球の指導者資格の取得方法
続きを見る
ゼロポジションってなにをるのか?
実際に私が少年野球チーム「ひがし・S・ライナーズ」で行っている説明です。
ゼロポジションの基本動作
ゼロポジションの基本動作
・昼寝をするように、後ろ頭で手を組む
・組んだ手の、投げる側の肘から手先を、真っ直ぐ伸ばす
基本動作は以上です。
この動作が、ダーツを投げるフォームとそっくりになります。
「それだけ?」と思うかもしれませんが、それだけです。
もちろん、それだけでは「強いボール」は投げられませんし、ダーツのようなフォームでは野球にならないので、応用させていくことになります。
その辺は、後日別記事にする予定です。
ゼロポジションが全能とは限らない
ゼロポジションを習得できると、野球選手としての可能性が広がるのは、ほぼ間違いありません。
ただ…、私個人の感想として、自分で実践するのは可能なんですが、選手=小学生に完璧に落とし込み(習得させること)ができているかというと、正直ビミョーです。汗
気長に取り組んでいこうとは思っていますが、
東大教授から「慎重にね」と言われた
みなさんは、東京大学中澤研究室をご存知でしょうか?
2022年現在、読売ジャイアンツコーチの桑田真澄さんも研究員として所属している、リハビリテーション・トレーニングに関する研究室です。
こちらに研究室のリンクをのせます。
実は私、中澤教授と接点があり、2021年12月に話す機会があったんです。
↑は、後日に中澤教授とやりとりした、LINEです。
その際、中澤教授に「ゼロポジションについて、どう思いますか?」と聞いてみました。
以下、その時いただいた回答です。
中澤教授の回答:
理論は聞いたことがあるし、肩の故障予防に有効なアプローチの1つだね。
でもね、まっちーくん。
全ての選手に、必ずフィットするとは断言できないんだ。
指導者として大事なのは、各選手がどの程度適合しているかを見極め、理論を無理に押し付けないことだからね。
ゼロポジションに限らない話ですが、
ゼロポジションを選手に教える際の注意点
・投げにくそうにしている選手はいないか?
・投げにくそうな理由を探したり、聞いてみる
・ゼロポジションに抵抗がありそうだったり、なかなか動作に落とし込めていないようなら、無理に覚えさせない
あくまで、故障予防のための選択肢の1つであると捉えておくと良さそうです。
ちなみに同じ席で、私が採り入れている他の練習の動画を見てもらいました。
すると、中澤教授から「これ、いいね!」と賛同してもらえたメニューがあるので、それを後日記事にしたいと思います。
まとめ
今回のポイント
・ゼロポジションは、肩の故障防止に有効策の1つ
・ゼロポジションは、JSPO公認「軟式野球コーチ1」の講習で、教えてもらえる
・ゼロポジションは、大まかにいえば「腕をまっすぐ」に振ること
・ゼロポジションをやる際、方向は体の回転=捻りでつける
・ゼロポジションは、必ずやるべきこととは限らない!指導者は、選手の反応を慎重に見極めることが重要
あわせて読んでいただきたい
-
-
【至高のギア】Jバンドは何に効果があるのか?*強化・予防・回復
続きを見る
-
-
【Jバンドエクササイズ】肩をケガから守る球速アップトレーニング
続きを見る
今回は以上です。